2011年は皆さんにとってどんな年だったでしょうか。東日本大震災、そして続く東京電力福島第一原子力発電所の事故も、今だ被害は拡大している状況にあり多くの方、そして日本全国の市民にとっての苦難が始まった年でもあります。MFJ全日本エンデューロ選手権は、開幕戦として予定されていたSUGOが中止となり、その後最終戦としての開催が決定し、選手関係者の強い支持と、運営に携わる多くの皆様の尽力によって成功裡のうちに終了、シーズンのフィナーレを飾ることができました。また、数年ぶりの全日本開催となった夕張、福島、長野での初開催、そして日高にも多くの選手、チーム関係者にご参加をいただき、いずれも印象に残る大会になったように思います。この場を借りて、改めてお礼を申し上げます。

 さて、この年末年始にかけては、JECシリーズ戦を主催・運営団体の代表の方々に「2011年を振り返って、そして2012年に向けて」というテーマでお話をうかがい、皆様にご紹介したいと思います。第一回は、北海道の夕張大会の運営主管であるモトクラブ騎馬民族の畑由孝さんです。

オーガナイザーにインタビュー_vol.1

モトクラブ騎馬民族
畑由孝さん

夕張大会を振り返って

 2011年はなんといっても、念願だった全日本選手権として開催することができて、本当に皆さんに感謝しています。これまでも、全日本選手権ができる以前の全日本クラス併催を2回、その後、1デイのローカルイベントとしての開催を続けてきましたが、やはり全日本選手権の一戦として、トップチームも含めて全国から多くの選手を向かえて2デイズの大会を運営することは、主催する者として本当にやりがいがあります。一方で、私自身のこの競技に対する思いの強さゆえだと思うのですが、肩に力が入りすぎてしまったかな、という思いもあります。選手側の現状と、オーガナイザーとしての思いの強さにいくらか熱量の差があって、そのために運営がぎくしゃくしてしまったことは否めません。その点は素直に反省しています。今後への課題として、次回への開催の糧にしていきたいと思っています。また実際の運営面では、我々としては充分な準備をしてきたつもりであっても、始まってみると、やっぱりちょっとしたところができていなかったり、などこちらも今後の課題です。全日本としての開催ということで力入って、あれもこれもと手を広げすぎた感もあったかな…? ですが、これまでローカルイベントとして開催を続けてきたことの成果は出することができたと思いますし、夕張の素晴らしいロケーションも堪能してもらうことができたと思います。また、まだまだ小規模ですが、ライブリザルトの発信やUstremeの放送などもできて、今後の発展なつながる成果も得られたと思います。次回の開催では、今回見つけることができた課題をしっかりと結果に結びつけて、より充実した競技会として皆さんをお迎えしたいと思っています。

2011のシリーズを俯瞰して

 そうですね。今年は新しい開催地も取り入れられて、また北海道では2大会が行なわれるなど、新しい取組みが行なわれたシーズンだと思います。個人的な感想としては、エンデューロ競技は”どのように運営するか”も大切ですが、”どのような場所で開催されるか”ということもとても大切で、それがより明確に見えてきたように思いました。長野大会、福島大会ともに、本州の限られたロケーションにも対応する競技内容で、これも普及や開催地の選択肢を増やす意味で重要だと思いますが、一方で、エンデューロの本来の目的を充分に表現するには、北海道のようなロケーションが欠かせないのかな? という思いです。これも個人的な思い、ということになってしまうかもしれませんが、エンデューロはやはり個々人のテストであり、競争ではない。またあらゆるシチュエーションでモーターサイクルと選手の技量を試す、スペシャルテストだけではなく、ルートを走行すること自体がテストであるということなど、そうしたことを充分に競技に反映すると必然的に、一般道路を含んだ50~100kmというコースが必要になると思うんです。もちろん、先に言ったような、小さな開催地での競技のメリットもあると思います。その一方で我々北海道のオーガナイザーとしては、現在であれば、夕張、日高の大会の持つ意味を、しっかりとして競技会の運営によって伝えていくべきだと思いました。

2012年は

 夕張大会は、全日本としては1年お休みをして、北海道のエリア戦として1デイの大会を開催します。マウントレースイスキー場を中心としたエリアを使い、普及の意味でナンバー登録ナシのマシンで参加できる大会となります。また大きな柱としては、継続して全日本として開催される日高大会を、同じ北海道のオーガナイザーとして応援し、いかに盛り上げていくかに注力したいと思っています。2013年には、再び全日本夕張大会の開催が予定されていますので、その準備期間という感じですね。現在、林野庁とも新しいエリアの使用を調整中で、実現すればゆうに1周100kmを超えるコースでの開催が可能です。2012年も、ぜひ北海道に来てください!


モトクラブ騎馬民族 代表の畑由孝さん
自らもエンデューロライダーとして、ISDEに出場を続けてきたエンスージアストです。フランス2011大会でブロンズメダル!